傳寶慶子建築研究所    KEIKO DEMPO ARCHITECT INSTITUTE   
  手造り感を大切に、素材のもつ美しさを感じていただけるような設計提案をしています。        HOME



2009.12.30  年末行事


今日は、いつも一緒に仕事をしている工務店さんの年末恒例行事、

餅つきに行ってきました。朝9時から夕方4時まで、永遠と餅つき餅つき。。
塗装屋さん、クロス屋さん、板金屋さん、不動産屋さん…等々

いつもお世話になっている業者さんたちが大勢集まり、ワイワイとにぎやかに過ごしました。


ちなみに、水とりをしているのが、工務店社長。

こういった日本の行事は、やはりいいものだなぁ〜と改めて思った一日でした。

今年もあと1日で終わりですね。

みなさま、来年もよい年をお過ごしください。







2009.11.22  吉野へ


今度、住宅を建てるお施主さんと一緒に、吉野へ行ってきました。

床を桧の無垢板張りにするということで、桧の本場!吉野まで実際に見に行こう〜

というわけで、1日かけて製材所巡りをしてきました。
驚いたことに、今回訪れた製材所さんは、日本でも数少ない『天然乾燥』を実施しており、

著名な建築家さんたちも数多く訪れているとのこと。

奈良で一番大きな人工乾燥機も持っているそうですが、それをあえて使わず、天然乾燥に

こだわり続けています。

広い敷地には、所狭しと材木が並べられ、何年も時間をかけて材木を乾燥させていきます。
機械を使って時間をかけずに早く効率的に、というのが主流になってきている現代において

自然の力を最大限に利用し、じっくりと手間ヒマかけて材木を乾燥させていくという、

この製材所さんの熱い想いには、心打たれるものがありました。

その他、階段に使う板、勉強机にする板など、思い思いの材料を吟味することができ、

帰りに道の駅で新鮮な野菜を買い込み^^、とても有意義な一日となりました。






2009.11.18  長田の住宅


長田の住宅(増築)の完成写真です。
古い建具、アンティークな雰囲気が大好きという、こだわり満点のお施主さん。

変わった柄の壁紙は、お施主さん自ら海外から取り寄せたもの。

寝室+ステレオルームというこじんまりとした部屋ですが、既存の建具を要所要所にしつらえ、

一風変わった空間となりました。

ノスタルジックな裸電球も、見事にマッチ。
格子戸を開けると、目の前には緑豊かな庭が広がり、朝日が気持ちよく入ってきます。

漆喰の壁と天井が、部屋全体にやわらかい光を充満させ、明暗のバランスがとれた

美しい空間となりました。

右上の写真にある細長い格子の建具は、以前、欄間として使用していたものを、風抜き

用の開き窓としてしつらえています。
↑上の写真は電気のスイッチ。

現在一般的に使われている白いスイッチでは気に入らない!と、10年ほど前に廃盤になった

スイッチプレートを探しに、お施主さんは旅に出かけていました。

すごいこだわりです。。

設計開始から10ヶ月という長い長い道のりでしたが、こだわり抜いた贅沢な空間が完成しました。







2009.10.23  完成間近 !


長田区の工事ですが、いよいよ完成に近づいてきました。

内部はまだ仕上げをしていない状態ですが、外部は駐車スペース部分以外は完成しています♪

真っ白い外壁に、お施主さん自らが買ってきた古い木製建具が印象的です。

内部の壁は、これまたお施主さんが海外からとりよせたという、こだわりのクロスを張り、

大きな開口部の周囲は漆喰を塗ります。

小さな小さな建物ですが、アンティーク建具をたくさん使い、かなりこだわりのある空間となっています。

完成が楽しみです☆







2009.10.13  床張り


長田区の工事、進行状況です。

本日は、ちょうど1階の床を張っているところでした。

床は『栂(とが)』という無垢材を使っています。床材としては、あまり知られていないちょっと珍しい

樹種ですが、窓枠や巾木などにも同じ材料を使っていますので、全体としては統一感があります。
通常のフローリングと違い、無垢材はひとつひとつの反りや曲がりを見て、調整しながら張って

いかなければいけませんので、右上の写真のように、たったこれだけの面積を張るのにも3時間

ほどかかりました。さらに今回は、節や木目の模様に気を使いながら、板を張る順番を慎重に決め

ていきましたので、余計に時間がかかりました。

(通常は板の張る順番までは指示しませんので、大工さんにぶつぶつ文句を言われましたが(笑)

でもやはり気になりますので、今回は特別にわがままを聞いてもらいました)

すべて張り終わってから、お施主さん自らが塗装をします。

下の写真は、2階部分。
道路側は、まだ外壁が張られていませんが、外壁、軒裏は真っ白に仕上げ、内部に入ると木目に囲まれた

空間が広がっています。外部と内部のコントラストが、結構いい感じ♪

2階部分は、バイクを収納する倉庫ですので、仕上げは簡素に構造用合板を全面に張っています。

下の写真は、庭側から見たところ。
内部の木目があらわれた空間とはうって変わって、外部は真っ白いカチッとした建物です。

既存の古い木製建具も、これからどんどん入っていきますので、どんな家になるのか楽しみです。







2009.9.18  上棟


長田区の工事、進行状況です。

昨日、棟上げが無事完了し、建物の形がようやく姿をあらわしました〜。祝。
↑庭側から見た写真と、1階内部の写真
道路側は、軒高さを低く押さえ、庇を大きくのばしています。

道路から屋根に手が届きそうな高さで、妙に親近感がわきます◎






2009.9.6  工事開始


神戸市長田区でいよいよ工事が始まりました。

増築なのですが、敷地がちょっと特殊で全面道路も狭いこともあり、確認申請をおろすのに

少々手間取りましたが、ようやくスタートです。
↑敷地写真

右側にちらっと写っているのが母屋で、その横の空いたところに2階建てを建てます。

2方向を擁壁で囲まれ、擁壁の上が道路になっており、道路との高低差は3.5mほどあります。

↑建物の建つ位置を決めるために、墨出しをしています。
↑道路から見た写真

基礎の鉄筋を組んでいるところ。上から眺めると、格子状に並んだ鉄筋が結構キレイ♪

また工事の様子をちょくちょく載せていきますので、楽しみにしておいてください。







2009.6.27  O邸リフォーム


本日、住宅のリフォームが完成しました。祝。

今回は予算がかなりキビシイということもあり、平面計画は一切さわらず、

内装の仕上げだけを変えるというリフォームでした。

しかし予算がいくらキビシイとは言え、ツルツルピカピカ真っ白の、安っぽい新建材に

囲まれた住宅だけにはしたくないという想いから、工務店さんをはじめ、職人さん一同

にがんばってもらいました。

人件費を極力抑えるために、工務店の社長自らが建具の調整。
障子は桟を塗装し、内部の雰囲気と合わせています。

続いて、内部の塗装も社長が…
社長といえどもまだまだ現役の大工さんですので、何でもバリバリこなします。

社長さん、本当におつかれさまでした。

リフォームの続きは、ここへ







2009.5.6  古くて新しい


兵庫県朝来市(あさごし)にある、おかきの『播磨屋』さんに行ってきました。

とってもとっても美しい建物。どっしりとした大きな茅葺き屋根が見事です。

斜めにふられたアプローチが、より一層期待感を膨らませ、ただものではない建築オーラがムンムン。

深く軒を出すことにより建物に陰影をうみだし、うすっぺらではない、奥行きのある建物となっていました。

濃い影の部分と、外の明るさとの対比が絶妙でしびれます◎軒下空間は本当に最高◎◎
内部はレストランになっており、お蕎麦やわらび餅、お抹茶などが味わえますよ◎

わらび餅がかなりおいしかったです^^きなこが最高。



あと、この下の写真見てください!

屋根の真ん中にぽっかりとあいた換気口。
一目見てゾクゾクしました。

この感覚は、そうめったに現れるものではありません。

控え目ながら強烈なインパクト。見ているだけで艶かしい色気が

漂ってくるかのような感覚に陥りました。

このぽっかり加減に、一目惚れです。ん〜何度見てもそそられる^^

ちなみに、この建物は昭和63年度の日本建築業協会賞特別賞に選ばれています。

これは一見の価値あり。







2009.4.22  奈良の瓦


先日、瓦を勉強するために奈良へ行ってきました。

『日本伝統瓦技術保存会』の元会長、そして『日本鬼師の会』の名誉会長である

小林章男さん(人間国宝)にお話を伺い、その後、奈良の瓦を見学。

下の写真は、元興寺。

↓リズミカルな町屋の瓦。とってもかわいいです。

↓瓦ではないですが、一風変わったアールの屋根。檜皮葺きです。

↓壁の中に瓦が埋め込まれています。

 風雨によってだいぶ土が削られていますが、それが陰影となり、とても表情豊かな美しい壁でした。







2009.4.20  大工道具の館


先日紹介した、千代鶴是秀さんの大工道具写真集。

この銘品の数々が、神戸で実際に見れますヨ。

神戸市中央区にある、『竹中大工道具館』という場所です。
入口の前には大きな柱が立っており、思わず写真を撮りたくなるようなカッコよさ。

下から見上げる瓦のラインもとてもキレイでホレボレします。

工場生産と省力化により、効率のみを追い求めている現代にあって、この優れた道具

の数々の展示はとても貴重な存在でした。

昔は、一人の大工さんが179点もの大工道具を持っていたそうです。現在では考えられませんよね…。

その道具がすべて展示してあるので、かなり見ごたえがあります◎

機会があれば、是非一度どうぞ。








2009.4.1  最近買った本


最近買った、ちょっとマニアックな本の紹介です。

なんと、大工道具の写真集〜^^

といっても、そんじゃそこらの大工道具ではありません。

目を見張るような美しさ。


明治から昭和にかけて活躍した、千代鶴是秀(ちよづるこれひで)という

刃物道具鍛冶の作品集です。

ノミや鉋(かんな)などの大工道具を中心に作っており、その美しさ、

使い勝手のよさ、切れ味は、他に類を見ないほどの一級品。

世間からの評価をまったく気にすることなく、ひたすら鍛冶仕事に没頭する毎日。

先人たちのすばらしい作品を見つけだしては、店に持ち帰り、いつくしむかのよう

に錆を取り、研ぎを施すことを楽しみとしていました。
↑繰小刀三種(昭和22年 作)       ↑鮎型切出(昭和25年 作)

「平らなところはより平らに、丸いところはより丸く」が彼のモットー。

先人たちが築きあげてきた技術や知恵を熱心に学び、研究し、それをさらに昇華させ

このような美しい銘品の数々をコツコツと作りあげていったのです。

しかし、是秀が作った道具を、何の知識もなしに使うことは許されません。

例えば、勉強や修行を積んでいない人が気軽に、

「丸ノミを作っていただきたいのですが〜」と店に行くと

「丸ノミとはどういうものですか?」と逆に質問を返されます。

そうすると依頼者は、丸ノミの刃幅、首や穂の長さ、肉廻し、肩のだれ方、コミの太さと長さ、

曲面の度合、マチの径など、製作上必要となる数値や特徴を話さなければいけません。

生半可な知識では、とてもとても話せる内容ではないのです。

そしてその特徴を話し終えると、ようやく是秀自身が理想としている丸ノミについての情報を

語ってくれるのです。

その内容は博識高く、依頼者自らの薄学を恥じねばならないほどです。

↑二寸鉋「比翼鉋」(昭和初期 作)

やはり、いい道具を何の知識もなしに使うということは、とても失礼なことなのですね。

道具に限らず、人生における教訓のように思い、身にしみる思いがしました。

さあ、勉強勉強。。







2009.3.11  これは一体?の答え


遅くなってしまいましたが、年明け一番に書いたコラムの答えです。

じつはあの写真、↓この美術館の天井でした〜^^

かなり変わった形の美術館です。どんぐりみたい。きのこ?変です。奇妙です。

奥のほうの屋根には草が植えてあります。
去年のコラムにも登場した『藤森照信』さん設計の『ねむの木こども美術館』です。

『にわかにマンモスが目ざめて立ち上がった、そんなドームを作りたい。

周りの山々のポコリポコリと盛り上る姿と、マンモスの背中は似合うと思ったからだ。』

藤森さんの著書にこう書いてありました。

もしや!屋根に植えてある草は、マンモスの背中にはえているショワショワの毛のイメージ…?

楽し過ぎる発想です^^


↓屋根の拡大写真。
うろこみたいな屋根です。その名も『銅板手もみ仕上げ』

名前のとおり、銅板を手でもんで、ぐちゃぐちゃにしたものを、のばして張り付けたそうです。

通常、こんな使い方は絶対にしません。でも表情豊かでおもしろい◎

↓美術館内部
壁と天井は、漆喰塗り。

曲がりくねった無垢の木が、ランダムに生えています。

柱が立っているというより、生えているといった表現のほうが適切かも。

↓どんぐりドームの内部は、2層吹き抜け。

床・壁・天井が一続きになって、奥行き感がわからず、とても不思議な空間でした。







2009.2.10  住宅瑕疵担保履行法


何やら難しい名前の題名ですが!

昨日、『住宅瑕疵担保履行法』の講習会に行ってきました。建築関係者さんにとっては

聞き馴染みのある言葉で、今年の10月1日から施行される新しい法律です。

どんな内容かというと、

住宅を建築した際、売り主および請負人は、構造耐力上主要な部分と、雨水の侵入を

防止する部分について、10年間の瑕疵担保責任を負うことが義務付けられています。

簡単に言うと、家を建てたら10年間の保証付き♪というわけです。

しかし平成17年に「構造計算書偽装問題」が発覚し、こうした法制度だけでは消費者が十分に

保護されず、請負人の会社が倒産した場合などは、責任が果たされずに多額の費用を消費者が

抱え込むといった最悪の事態に陥ってしまいました。

あんまりですよね…。

建物は構造上×で危険危険。

補修しようにも、施行会社は倒産してるわ、誰が責任とってくれるの〜お金は誰が払うの〜

自分で払うしかない〜まだ新築のローンが残ってる+補修費用がかかる〜

で2重の費用がかかって最低最悪です。

そこで、これではダメだ!ということで、新しい法律が見直され、

10月1日からは、新築住宅を建てる際に保険に入り、施行会社が倒産しても10年間はちゃんとした

保証がつき、補修費用も出ますよという、ありがた〜い法律なのです◎

保険料もそれほど高くなく、会社によって金額は前後しますが、だいたい7万円〜9万円程度です。

これで10年間は本当に安心。

そう思えば最初の投資としては、まずまずの金額ではないでしょうか。

安心・安全な家造りが求められている今、いろいろな視点や立場からみて、消費者にとって本当に

いい家とは何なのか?ということが重要視されてきています。

いい家の定義については、それぞれの設計者さんによって考え方はさまざまですので、気になる

設計事務所さんに質問して聞いてみるのも、楽しいかもしれません。







2009.2.1  木造トラス


先日、木造トラスの勉強会があり、大阪府茨木市にある設計事務所さんにお邪魔してきました。

そこの事務所は、昔の小学校(木造)を移築し、事務所として再利用。

とっても素敵な事務所でした。屋根の架構が迫力満点◎
そしてそして、柱には、板張りの外壁を嵌め込んでいた跡が残っていました。

ギザギザになっている部分で、とても手間のかかる加工です。

今となっては、貴重な文化遺産。
↑これはホントにすごいです。今と違って、昔は丁寧な仕事をしていました〜。

感激感激。







2009.1.21  うなぎのぼり


遅くなり過ぎましたが、みなさま、あけましておめでとうございます。

年をまたいでの仕事がようやく一段落。。

気分を新たに、趣味の世界へ。

さてさて、いきなりですが、これは一体何でしょう〜
天に昇っていくかのように躍動感あふれる巨大な物体…

今年も、うなぎのぼりに建築に専念できるように!との想いをこめて。

詳細はまた後日^^





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