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苦楽園の家~玄関・階段~編

今年1月から工事をしていました『苦楽園の家』(リフォーム)

リフォーム前の玄関ホールと階段。

 

一見すると可愛らしくコジャレタ雰囲気に見えますが。。。

よく見ると建売仕様のテカテカした床と安っぽい扉材。そして既製品のシステム階段と、なんとも味気ない雰囲気。

外のお庭を見るため大きな窓がついていましたが、隣地からは丸見え&美しくない窓の形でトホホ・・・。

個人的には窓廻りの小さい壁が許せない感じでして、なんで端っこまで窓じゃないの!?とつっこみたくなります。

リフォームするにあたり、シックで落ち着いた雰囲気をご要望されていたため、こんな風に生まれ変わりました~

階段の位置は動かさず元のままです。もちろん窓は壁の端から端まで!

1~6段目は、階段があるとわからないよう壁で覆い、この壁を視線のアクセントとなるよう

あえて凹凸のあるリブ状のパネル張りとしました。想像以上に表情豊かで重厚感バッチリ◎

そして7段目以降は踏板だけのスケスケ階段としました。

窓の向こう側にこれから木を植えるため、視界を遮らず外まで見通せるような階段デザインを

意識しています。床はウォールナット、壁・天井は砂漆喰塗りと素材感も十分過ぎるぐらいあり◎

下の写真は、お気に入りの階段ディテール写真♪

階段の段々と天井の段々が呼応するようなデザイン。

天井の段々は「光が当たると陰翳が出来、とても綺麗ですね!」とお施主様からも絶賛されました。

そして階段前スペース。

右手には、コートやかばんを入れるため大容量の収納を作り、

左手には洗面スペースまで続く黒いタイル張りの壁。

正面には、お隣さんからの視線を遮るため、あえて上部は壁にし下だけが見える窓を配置。

こうすることでカーテンをつけなくても、お庭の木々を眺めながら生活ができるのです。

窓の配置はとっても重要。。

そしてそして、これ何気ない写真のように見えますが・・・

タイルの割り付けが、バッチリと綺麗に納まっている写真なのです。

タイルを張ったのがつい最近のことで、窓を取り付けたのは、半年以上も前の3月あたり。

3月の時点ですでにこの割り付けを考え、窓もタイルの高さに合わせて特注サイズ。

そして、天井の高さもタイルの高さに合わせて、先に作ります。

これ、リフォームではめちゃくちゃ大変なことでして、色々なことが絡んできて

床高さの設定が途中で変わったり、現場合わせで図面通りにならない等、変更は

しょっちゅうあることなので、それも含めて割り付けの計算計算・・・再計算の繰り返しでした。

その甲斐あってか、気持ちよくラインが揃い、すがすがしい空間となったように思います。

タイル屋さんからも褒められました☆

ちなみに下だけお庭を見せるという手法は『野間の家』でも採用しました。

マンションからの視線を遮るため、窓の外側に壁を設けました。

こちらもカーテンいらず。

日々、試行錯誤を繰り返しながら設計をしています。