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間取りと構造

昨日、お昼から夕方まで『強い木造住宅のつくりかた』という勉強会に参加してきました。
講師は、プレカット工場の課長さん。
最近、プレカット工場に持ち込まれるプランに、構造的な問題の多いものが目につき、
何とかしたいという想いから、設計者向けに勉強会を開いていただきました。

今回、真面目な堅いお話しですので、興味がある方だけ続きをどうぞ。

木の性質を利用して構造体を構成する「木造軸組構造」は、基本的には間取りと軸組を一体で
考えるものなのですが、最近はプレカット化が進んだこともあってか、軸組図(柱や梁の組み
方図)を、プレカット工場に委託することが多くなりました。
その結果、間取りと構造体を切り離して考えるということが、安易に行われるようになってき
ており、間取りだけが先行して決まり、それに合わせて構造を決めていくという、本来あって
はならない考え方で、仕事を進めている方が多くなってきているそうなのです。

もちろん、お客さまのご要望に合わせるため、間取りを変更することは数多くありますが、
間取りを考えるのと同時に、構造、屋根の形までをきちんと検討し、その上でプラン提案を
行っていますので、そこから根本を大きく変えるようなご要望には、お応えできない場合も
でてきます。
また、構造はデザインにも大きく影響してくる部分ですので、そこは人任せにすることなく
こちらで梁の大きさや組み方を決定し、納まりの関係で、どうしても変更せざるを得ない箇
所だけ、プレカット工場で変更してもらうようにしています。
(耐震等級をとる場合は、構造の専門家に構造図をお願いしています)

今回、木造軸組の意外に知られていない暗黙のルールというものを教えていただき、実際に
小屋伏図(屋根の組み方図)を手書きで描いてみて、勉強しました。
これは資料の一部。

何やら難しい図面のように見えますが・・・
この図面をもとに、屋根の形・組み方を決めていきます。
屋根という立体形状のものを、平面の図面として表現しないといけないため、木造初心者には、
なかなか理解し難いものがあるみたいで、会場では数多くの質問があがっていました。
(設計者にとっては、木造が一番難しい構造で、コンクリート造が一番簡単)

今回『寄棟(よせむね)』という屋根形状での実習だったのですが、現在プラン中のお家の屋根
も、この形状の屋根でしたので、グットタイミング♪ とっても勉強になりました。

日々、勉強勉強です。