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和モダン設計の秘密-3 ~玄関廻りにワクワクを~
こんにちは~建築家の傳寶(でんぽう)です。
皆さん、旅館や料亭に入った瞬間に「なんて素敵な雰囲気なの~」と感じた経験はありませんか。
じつはこれ、広さや豪華さだけではなく、視線の抜け方、光の入り方、見せ場の作り方、を考える
ことによって生まれているのです。
今日は、これを住まいにも応用し『玄関を開けた瞬間 見える景色』
について考えていきたいと思います。
「玄関扉を開けるとそこは別世界」と思うような、そんなワクワクする気持ちを引き出すことが
できたなら、このお家は大成功~◎と胸を張って言えるほど、第一印象を左右する始まりの場所。
家に入ると坪庭が見える、緑が見える。理想的には最高のお家ですが、このパターンがどのお家にも
通用するとは限りません。玄関からお庭が見えなくても、ワクワクする空間はいくらでも造れるのです。
『玄関は通路ではなく体験の始まり』
これを念頭に置きながら、早速ワクワクの秘密を探っていきましょう~
01. 階段を魅せる
階段の位置は、お家によって様々ですが
こちらは「2階リビング」というプラン構成のため、玄関を入ってすぐに階段を設置した事例。

階段と小さな窓があるだけのシンプルな空間。棚に一輪挿しを置き季節の草花を入れるだけで
設えが完成する、そんな空間デザインを目指しました。
もちろん要素が少ない分、窓の高さや大きさには相当のこだわりを詰めこんでいます。

『地窓』は、外からの視線を遮りながら光や風を取り込んだり、視線の抜けを造り出したり。
こちらは、もっと印象的に階段を魅せた玄関ホール。

奥の庭まで見通せるよう階段は段板のみで構成し、軽やかに浮遊しているイメージ。
そして、さらにもっともっと印象的に階段を魅せた玄関ホール。

オブジェ的要素のある螺旋階段と、素晴らしい景色のおかげで「絵」になる空間が完成。
02. 高さを活かす
コンパクトな玄関でも、天井高さを操作することで印象的な空間へ。

扉の上に透明ガラスを嵌め込み、玄関~リビングと天井を繋げることで期待感を膨らます作戦。
天井に仕込んだ間接照明で雰囲気UP。
こちらも天井の高い玄関ホール。

障子を開けたり閉めたり。

その時の気分で空間の雰囲気を変えることができる楽しいイメージの玄関廻り。
03. 『和』のデザインにとことん振り切る
メインの部屋はモダンな感じがいいけど、玄関だけはとことん『和』のデザインにしたいという方、結構おられます。

「網代張り」の天井を採用した事例。舟底天井が優雅な雰囲気を醸し出しています。
床、壁、天井のどこかに濃い色をもってくると、それだけでぐっと空間が引き締まり、落ち着き感を生み出します。
こちらは「ヨシ張り」の天井。

決して広いとはいえないコンパクトな造りの玄関ですが、素材を吟味するだけで高級料亭のような雰囲気に。
竿縁は丸ではなく四角い竹。気づいた人にだけさりげなくアピールするための、ちょっとした遊び心^^
こちらは完全バリアフリーの玄関。

土間とフローリングとの段差をなくし、壁や天井の設えは和室と同じ考え方でデザイン。
そのため、畳はありませんが和室に入ったような気分となる玄関です。

お茶室に入る前の「待合」をイメージしたベンチ。
04. 玄関と和室をつなげる
最近、和室を必要とするお家が少なくなってきましたが、客間として1部屋は和室が欲しいというご要望があります。

そんなときは、玄関のすぐ横に和室を配置するのはいかがでしょうか。
お客さんが来たときだけ和室を使うというのは本当にもったいない。
襖や障子を開けっ放しにし、玄関と一体空間にできるような工夫を盛り込むと、広々として見えるだけでなく
和室そのものが最高の設えとなり、玄関廻りを演出してくれます。

モダンなデザインに合う和室も得意としています。
05. 傳寶慶子建築研究所が考える「玄関廻りのデザイン」
玄関は、料理に例えるとその後に続くメインディッシュの始まりを連想させるような空間でなくてはいけないと考えています。
建築は、ときにコース料理のような流れが大切。
一連の流れがないまま好き勝手デザインすると、たちまち落ち着き感のない家へと早変わり。
シンプルに、モダンに、和のイメージで・・・。
家族を1番に迎え入れる場所であるからこそ、徹底したこだわりを詰め込みたい場所でもあるのです。

『和風』ってなんだかダサイよねという概念を大きく覆し、現代の生活スタイルに寄り添った『和』の在り方を提案する。
傳寶慶子建築研究所は、そんなカッコイイ『和』のデザインを得意としている事務所です。
