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お寺の屋根

先日、舞鶴のお寺さんに工事の様子を伺いに行ってきました。

1年半ほど前、事務所に電話があり、お寺の本堂横にある住居(庫裡)をリフォームしたいというご相談でした。

本堂は京都府の助成金をもらい全面的に改修を行い、昨年から屋根の葺き替え工事が始まっていました。

ご住職撮影による工事中の屋根の写真。

 

一般住宅では中々お目にかかれない、貴重な工事中のディテール写真。

屋根の妻側先端『蓑甲(みのこう)』と言われる部分ですが、じつはここにすごい技が集結しているのです!

写真ではわかりにくいかと思いますが、この部分は3次曲面となっており、大工さん泣かせの超難しい納まり。

詳細図面があるわけでもなく、現場合わせで木をくねくねと曲げ美しい曲面を作っていきます。

屋根の『下地』ですが、これがきちんと納まっていないと屋根を葺いたとき綺麗に見えないため、カンナ掛けまでして

ツルッツルに磨いているそうです。『下地』といえども侮れません。手間ヒマかかっています。

ご住職と一緒に葺き替えた屋根を見ながら語り合っているところ↓^^

たくさんの苦労話を聞きながら、完成した屋根を見ると本当に感慨深く、話が尽きませんでした。

屋根は下にいくにつれ反りのある形状のため、これも大変苦労した仕事となったそうですが、出来上がりは4隅の

カドが丸~るく葺かれており、とっても優しい印象。これ、普通ではありえない仕事です!本当に素晴らしい!!

とついつい話し込んでしまい、気づけばすごい時間が過ぎていました。屋根だけでこんなにも語り合えるって、

かなりマニアック(笑)でしたが、久しぶりにとっても楽しい時間を過ごせました。

住居の方は、今回、ご実家が素晴らしい工務店ということもあり図面を託しました。完成が楽しみです~~