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味吉兆
先日、父の70歳の誕生日記念に、大阪本町にある『味吉兆』さんへ行ってきました。
セントレジスホテルの地下にあるのですが、地下とは思えないほど、至る所に木が植えてあり
室内も、本格的な和のデザインでまとめられています。
和紙や白竹のスクリーンが、とてもよい雰囲気です。
石で囲われた部分は、オープン席ですが、今回は個室をお願いしました。
個室入口には、庇がついていたり、雪見障子を上げると植栽が見えたりと、随所に工夫が凝らされ、
とても落ち着く空間です。植物が植えてある部分は土になっているのですが、室内で、どうやって
育てているのだろう?と、とても不思議でした。
これ、地下とは到底思えませんよね~
さてお料理ですが
1品目は、蓮根のすり身と雲丹、ジュレソースかけ。
直径40cmはある大きな蓮の葉に目を奪われ、1品目から驚きました。
夏らしい設えで、とても涼やかです。
2品目は椀盛。甘鯛とナスとにゅうめん。
焼目のついた甘鯛がとても香ばしく、出汁も透き通り、上品。
椀盛は、日本料理の中でもとくに重要な位置にあり、この味で、そのお店のすべてがわかるとも
言われるぐらい、料理人の想いや情熱が込められている大切な一品です。
出汁を引く技量、季節感の演出、椀を選ぶセンスなど、料理人の個性がここに集約されます。
3品目はお造り。朝顔の葉っぱで蓋をしています。
『朝顔に つるべとられて もらい水』
という有名な俳句になぞらえた一品だそうです。
なるほど!器が桶のような形をしていることに気づきます。
中身は、鯛と剣先イカ、藁であぶったカツオ。
なんとも「粋」な演出です。
料理人の方は、茶道をされているのですか?と聞いたところ、やはりそうでした!
文学的な演出は、こういったところから生まれてくるのですね~
そして、八寸も朝顔!!
これには、父も大はしゃぎ(笑)感嘆の声があがりました。とっても楽しい演出です。
竹の格子は、料理人自らが編んでいるそうです。
器はすべて朝顔の花の形をしており、密かに「尾形乾山」の器もひそんでいました。
そして焼き物。この季節はもちろん鮎ですね~
オシャレな竹籠に入って出てきたのですが、写真を撮り忘れました・・・
タデスには、白粥を混ぜているとのこと。
焚合せ。冬瓜、小芋、タコなど
このあと、イワシの揚げ物、釜で炊いたハモ入りご飯(これが山椒がきいていて絶品!)、
フルーツが出てきて終了です。
最後の方は、酔いも廻り、写真を撮り忘れました(笑)
そんなこんなで、味はもちろん、見た目にも楽しいお料理の数々で、お気に入りのお店です♪
お値段は、もちろん安くはないのですが、「吉兆グループ」の中では、まだ手の届くところ
ではないかと思っています。
楽しい時間をありがとうございました。