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久々の良書
に出会いました。
10年ほど前に、茶の湯をテーマに各界のお偉い先生方が集まり、日本人の根底に流れ続ける美意識について
語り合った講演会が行われたそうですが、その内容を編集した本です。
お偉い先生方の中に、私が最も尊敬する建築家『齋藤裕』氏も入っており、とても内容が深く、興味深い書です。
「わび」「さび」というのは「われ、さびるがごとし」ということで、「わび」の核には人の心があり、あるいは、
もの(素材)の素があり、「さび」の核には時間があるのではないか。<本文より>
齋藤裕氏は、日本の伝統技術や素材について、並々ならぬ知識をもっており、斬新な住宅を手がける
建築家さんです。恐らく普通の人は住みこなせないと思いますが・・・^^
禅の世界を建築にしたような、精神性が高く、緊張感のある空間を造りあげる人です。
私は大学時代から齋藤氏の建築が大好きで、無謀にも齋藤事務所に就職するぞ!と就職先をここ1本に
絞り込みアタックしたのですが、やはりダメでした・・・。
しかし丁度、三重県で『透々居』という住宅が完成間近で、中を拝見させていただきました。
そのとき私は22歳だったのですが、22年間生きていて、一度も体験したことのない空間に出会い、
大感動しました。こんな住宅です↓
この空間体験を言葉で表現することは難しいのですが、緊張感がありながらも、とても優しい光に包まれていて
自分の精神までもが豊かになっていくような、そんな空間でした。
建築はとっても奥深いです。日々勉強に励みます!