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珈琲屋 無為
場所 | 兵庫県丹波篠山市西浜谷154 |
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延床面積 | 155㎡ |
構造 | 木造平屋建て |
施工 | 南部建築工務 |
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竣工 | 2020年10月 |
写真撮影 | 冨田英次 |
物件探しから一緒に関わらせていただき、見た瞬間にこれはいける!と確信を得て、全面リフォームをスタートさせました。 築120年の古民家を、魅力溢れるカフェへと変身させた案件です。
基本的な構成(間取りや外観等)は大きく変えず、雨漏りがしていた屋根の葺き替え、外壁の補修を行い、正面から見える窓にはすべて格子や格子戸を取り付け、既存の玄関扉と違和感なく馴染むようデザインの統一を図りました。 また内部は、今まで天井裏に隠れていた大きな丸太梁を美しく見せる、ということを第一に考え、現場で何度も試行錯誤を繰り返し天井の形を決定。照明デザインにも力を注ぎました。 リフォームの場合、図面だけでは納まらない箇所が数多くでてくるため、現場で考えることが増え、その場その場で対処していかなければいけないのですが、最近ではそれも楽しみの1つとして対応できるようになってきました。
そして今回、この物件を選んだ最大の理由として、美しい建具が数多く残っていた、ということもあげられます。今では作ることさえ難しい職人さんの手仕事残る美しい建具の数々。少し手を加えて修復すれば、まだまだ使えるものばかり。新しく作り替えることは簡単ですが『元々あったものを最大限にいかす』ということも、設計者としての重要な役割であると思っています。 建物自体のポテンシャルの高さにも助けられ、こうして魅力的な空間を完成させることができました。